自転車事故の法律ガイド!弁護士が解説

自転車事故現場

自転車事故は車同士の交通事故に比べ法律面での知識がないと、適切な対応が難しいため、この記事では自転車事故の法律問題と弁護士の役割について解説します。
具体的には、事故発生から解決までのプロセス、過失割合の認定、自転車事故での物損関して解説いたします。

事故解決のプロセスと注意点

解決プロセスなどの知識を得る

交通事故の解決プロセスは以下の通りです。

  • -① 事故発生後、警察や保険会社に連絡
  • -② 治療や通院が必要な場合、適切な医療機関で受診
  • -③ 治療終了後、賠償請求の準備
  • -④ 保険会社との交渉や示談

まず①についてですが、事故に遭った場合は、すみやかに警察に連絡をし、実況見分を行ってもらい、証拠を保全・収集しましょう。保険会社にも連絡を行い、事故の状況を伝えることも忘れずに行いましょう。

次に②ですが、怪我をしている場合には、早期に病院に行き、レントゲンだけでなくMRIなどを撮影してもらい、適切な診断・治療を受けておきましょう。

③については、治療が終了した後、通院にかかった交通費や入通院慰謝料等の損害額を計算し、相手へ請求することになります。

④においては、相手の保険会社と交渉し納得のいく金額で合意できれば示談を行いますが、示談額に応じることができない場合は、裁判等(ADRという裁判外手続きもあります)によって解決を図ることになります。

実際に、事故で怪我をした状況で、これらの手続きを自分で行おうとすると、保険会社とのやり取りや損害額の計算など、治療に専念することができず、精神的にも大きな負担になります。この点、弁護士に依頼いただければ、これらの手続きをすべて弁護士が行いますので、治療に専念することが可能です。

自転車事故での過失割合

自転車は、自賠法上「軽車両」として扱われ、自賠責保険による賠償の適用がありません。そのため、損害賠償を相手方に請求するにあたって、過失割合の認定は非常に重要になってきます。

自転車事故といっても、①自転車と四輪車やバイクとの事故、②自転車と歩行者の事故、③自転車同士の事故、など多岐にわたります。過失割合の認定にあたっては、酒酔い運転や脇見運転などの四輪車にも当てはまる事情だけでなく、イヤホンをつけながらの運転や片手運転・両手ばなし運転などが著しい過失として考慮される可能性があります。

もっとも、事故態様によって過失割合は大きく異なるため、自身の状況に応じた適切な過失割合を早期から相手方に主張していくことが十分な賠償金獲得のために大切になります。

自転車事故での物損

専門知識を持つ弁護士

自転車事故では人身損害だけでなく、自転車の修理費等物損についても問題になり得ます。
交通事故に遭った際、一般的に修理費相当額が相手から支払われる金額となります。

一方で、事故に遭った車の時価相当額より修理費が高い場合は、時価相当額と売却代金(未修理状態でのスクラップないし下取代金)の差額が支払われます。これを経済的全損といいます。

一般的な自転車の場合はあまり問題になりませんが、カスタムされたロードバイク(競技用自転車)の場合、修理費や時価相当額の認定において相手の保険会社と開きがあり、争いになることがあります。これは、ロードバイクなどの競技用自転車をカスタムして組み立てている場合、高額なパーツ費用をかけて組み立てているにもかかわらず、市場価格が存在しないため、当該自転車の時価相当額を算出することが困難であるためです。

そのため、適切な修理費を獲得するためには、それぞれのパーツの購入価格や現在の販売価格などを購入時の領収書やパーツ販売サイトの販売価格のページなど様々な根拠資料を提示して交渉していく必要があります。

また、自転車の場合は減価償却における耐用年数が異なります。一般的な四輪車の場合耐用年数は6年ですが、自転車の場合は2年と期間が短く算定されています。もっとも、ロードバイクの事案においては、耐用年数を5年と算定した裁判例(京都地判平27.7.29))もあります。

各場面においては、ご自身の状況に応じた主張が必要となりますので、弁護士に相談の上、適切な主張をすることが迅速な解決につながります。

自転車事故と怪我

被害者が自転車の場合、生身の部位が自動車や道路等に打ちつけられるので、怪我になりやすいといえます。
治療費や休業損害、慰謝料等を請求できますので、適正な賠償金がを知りたい場合には、当法人にご相談ください。

弁護士費用特約の活用

自転車事故の場合、自転車保険に加入しているような場合を除き(自転車保険に加入されていても、ご加入の保険によっては、弁護士費用や示談代行は補償の範囲外となっていることもあります)、自身で相手の保険会社と交渉しないといけない場合があります。

しかし、弁護士費用特約を利用すれば、基本的には自己負担なく(1事故1被害者につき300万円が限度となっている保険が多いです)、弁護士に法律相談や事故解決の交渉を任せて依頼することが可能です。

弁護士費用特約は、ご自身が加入されているものだけでなく、家族が加入されている保険でも利用可能な場合があります。事故に遭った場合には、早急に弁護士費用特約が利用できないか確認しましょう。

まとめ:自転車事故での弁護士依頼と対策の重要性

自転車事故に遭った際、弁護士に依頼することで手続きをすべて任せることができ、適切な後賠償金の増額交渉が可能となります。
事故に遭った際には弁護士と連携し、適切な対策を講じることが大切です。最後に、さらに詳しい情報を知りたい方は、法律事務所に相談を行い、具体的なアドバイスを受けることをお勧めします。

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